免疫の力でがんを治す患者の会|がん免疫細胞療法(免疫療法)の健全な発展を目指します

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手記・高村 僚(患者本人)

免疫療法(免疫細胞療法)を受けて

免疫療法(免疫細胞療法)はインターネットで調べて知りました。その後、免疫細胞療法を提供しているクリニックの説明会で医師の話を聞くなどして、勉強をしていました。私には治療に科学的根拠があるように思え、良さそうと思えました。もともと、中村祐輔教授(現シカゴ大学教授)が東京大学医科学研究所におられた時実施されていた免疫療法「ペプチドワクチン」にも興味がありました。

免疫細胞療法を実際に受けようと思ったのは、2015年7月にすい臓がんが再再発したときです。それまでに免疫細胞療法のクリニックの説明会で、実際に行う治療について説明を受け、自分の状態に合わせた治療法を選択でき、副作用も殆どないことを知識として持っていたので、納得して治療を受けることにしました。

当初は単独で免疫細胞療法(ペプチド感作樹状細胞療法)を行っていましたが、途中から標準治療のアブラキサン+ゲムシタビン抗がん剤治療との併用となり、その後別の種類の免疫細胞療法(アルファ・ベータT細胞療法)を現在も標準療法と併用しています。副作用については、ペプチド感作樹状細胞療法を実施した後は、注射した場所が多少しこりになる程度で、アルファ・ベータT細胞療法についてはまったくありません。

アブラキサン+ゲムシタビンの副作用としてしびれが強くなるため、アブラキサンの量を標準の60%程度に減量しています。その分、免疫細胞療法によって、リンパ球の数を保っているのだと思っています。

2018年の2月で、すい臓がんの最初の手術から8年経ちました。その間2度の再発、再手術を行い、2015年に再再発したものの、今の所、標準治療と免疫細胞療法を併用し、長期間がんと共存できています。それも、がんになると減少すると言われるリンパ球数が多い状態が保てているためだと思いますが、私が受けた免疫細胞療法(ペプチド感作樹状細胞療法/アルファ・ベータT細胞療法)はその一助を担っていると思います。

免疫は、抗がん剤のように明確な数字(エビデンス)で表せないことが多いですが、私の場合、他の患者さんと比べると良い結果が得られているので効いていると思っています。

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