免疫の力でがんを治す患者の会|がん免疫細胞療法(免疫療法)の健全な発展を目指します

手記・高村 僚(患者本人)

患者手記トップに戻る

<プロフィール>
年齢:64歳
職業:定年退職
ご家族:妻・長男・母
癌腫と経過:
すい臓がんで手術実施後、抗がん剤で術後補助療法を行うも、再発。その後、標準治療と免疫細胞療法を併用し、症状は安定している。

<目次>
すい臓がんの発覚から手術、そして再発。
免疫療法(免疫細胞療法)を受けて
患者会に入ったきっかけ、そして患者さんに伝えたいこと
現在の生活について

すい臓がんの発覚から手術、そして再発。

がんになる前は、朝は家で朝食を取り、お昼は妻が作ってくれる弁当を食べ、夜は遅くとも20時には家に帰って家族と食事する規則正しい生活を送り、仕事に関しては、技術職であるため基本的に自分で仕事量を制御できたので、ストレスはあまり感じていませんでした。運動は週に2回テニスを行い、喫煙もせずお酒もあまり飲まない健康的な生活を実践していました。

がんの告知を受けたのは、そんな健康的な生活を続けていたある日、2009年11月のことでした。56歳の定期健康診断で胃のレントゲンで膵嚢胞と超音波で膵尾部に「影」が発見されましたが診断はすい炎の可能性との結果でした。それからMRI・PETを受けた結果「悪性ではないが手術が必要」との所見でした。2月になって手術のために入院し、手術前検査を行ったところ、手術前日に「すい尾部の通常のがんの可能性がある。8~9割ほどの可能性」と伝えられました。

その告知を受けても、まだ、半信半疑でした。人間という生き物は良い方を考えるのか「がんの可能性が8割から9割ということは、1割から2割はがんではないということである。自分は多分がんではないだろう」と思いました。そのため、手術前日も睡眠導入剤無しで熟睡できました。

確定診断は、退院から1か月以上時間がかかりました。その間いろいろ病気のことを調べ、すい臓がんの厳しさを実感しましたが、手術が出来ただけまだ自分は幸せだと、現実を受け入れるしかないと思いました。ここで悔やんでも何も始まらないので、前を向いて進もうと考え勉強を始めました。

手術後の組織検査は、やはりすい臓がんという判定で、その日から抗がん剤による術後補助療法を開始しました。すい臓がんはゲムシタビンまたはS-1が候補になっていますが、私の場合はゲムシタビンを推奨され、2週間に1回、約2年間実施しましたが、2012年2月に再発してしまいました。

次ページ 免疫療法(免疫細胞療法)を受けて »

1 2 3 4

高村さん手記 トップに戻る

患者手記トップに戻る