免疫の力でがんを治す患者の会|がん免疫細胞療法(免疫療法)の健全な発展を目指します

手記・高村 僚(患者本人)

現在の生活について

現在(2018年3月現在)の生活の状況については・・・
抗がん剤を実施後数日間は副作用で倦怠感や眠気があり、また、長期間抗がん剤を行っているため、手足のしびれに悩まされています。ただ、抗がん剤投与日から4日程度副作用がありますが、それが過ぎるとほぼ普通に生活できています。傷の痛みと腸の癒着による痛みも多少ありますが、これはもう仕方ないですね。

病気を経験したことで、時間の大切さを痛感しています。すい臓がんの診断から8年間。ここまで生かされたことは、自分にやるべきことがあるのだと思って、色々活動しています。旅行などにも積極的に出かけて、家族との思い出づくりに心がけています。あとは、些細なことにとらわれないようになりました。過去より未来を見た生き方を実践したいです。

日常生活では、野菜中心の食生活を心掛けて、塩分取りすぎに注意しています。脂っぽいものは余り食べません。アルコールも控えています。抗がん剤の影響で筋肉が落ちるので、スポーツジムに行き筋力トレーニングを行うとともにウォーキングを実施しています。睡眠時間を確保するようにもしています。あとは、小さなことにこだわらない、怒らないことを心掛けています。

今後は、すい臓がん患者が希望を持って治療ができるよう、日本のがん治療そのものを変えていくお手伝いをしたいと思っています。そのためにメディアの方や医療者と協力して、標準治療終了後の患者さんに対して行える治療をがん拠点病院でも患者に行えるようにしたいです。それが叶わなくても、せめて、がん拠点病院の医師が、患者が希望する医療機関に紹介状を書くようになってほしいですね。

最後に、以下、私の治療経過などを纏めておきます。

【 治療経過 】

2010年2月 最初の手術実施
2010年3月~
2012年2月
ゲムシタビンを2週間に1回投与。副作用は、しゃっくりと熱っぽさのみでひどくなかった。
2012年5月 再発。根治を目的に再手術した。
2012年5月~
2014年2月 
術後補助療法として抗がん剤TS-1(飲み薬)を服用。副作用は、味覚障害、下痢等かなりきつかったので、飲む量をコントロールした。
2014年2月 肝臓が悪くなったので抗がん剤を止めた。
2012年5月~
2015年11月
丸山ワクチン3回/週投与。副作用は全くない。投与を始めてからリンパ球数が上昇した。
2015年7月  再再発
2015年11月 再再発箇所外科手術行うも取り切れず
2016年2月 樹状細胞療法開始(2017年2月まで実施)
免疫組織化学判定で反応があった3種類(MUC1,Survivin,MAGE-3)のペプチドを単球に組み込み12回実施。
2016年8月 第3回目の抗がん剤治療として、アブラキサン+ジェムザールを3勤1休で開始。初回は9日間入院:副作用問題ないので2回目翌日に退院。2017年5月10日、9クール3回目終了(副作用:脱毛・倦怠感・筋肉の痛み 1クール3回目の血液検査で好中球減少)。

※7クール目以降シビレの副作用が強いので、私が申し入れし主治医と相談して、1週目と3週目のみアブラキサン+ゲムシタビン、2週目はゲムシタビン単剤で実施

※8週目からシビレのため3回目のアブラキサンを80%で実施
現在17クール目、1週目と3週目のみアブラキサン+ゲムシタビン実施

※アブラキサン+ゲムシタビンをはじめた理由:一言で言うとマーカーCA19-9が上昇したため(2016年8月に、それまで最高でも60.3だった値が、一気に103.6にまで上昇)

※副作用は、アブラキサンで通常発生する骨髄抑制と脱毛、手足のしびれ、特に手足のしびれがきつく、アブラキサンを減量。その分免疫細胞療法によって、リンパ球の数を確保。
 2017年4月~ アルファ・ベータT細胞療法開始。2017年4月から取りあえず4ヶ月程度に1回実施する方針で4/24、9/4、2018/1/22に実施。今後は6か月に1回実施予定。
今通院しているクリニックでは、詳細な血液検査や腫瘍へのペプチドの反応を見て治療するので、私は納得して治療している。

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