前回ご紹介した「がん治療新時代WEB」 がん免疫療法Q&A(Q&Aシリーズの5回目)
<免疫細胞療法にはエビデンスがなく、治療効果が証明されていないと言われますが、本当でしょうか?>
の回答のなかで免疫細胞療法の再発予防効果(再発率を大きく低下させた)を示している2つの有名なランダム
化比較試験論文を紹介しています。
Takayama T et al.: Lancet 356:802 ,2000(肝臓がん)
Kimura H et al.: Cancer 80:42,1997(肺がん)
これらについての追試論文
Lee JH et al.: Gastroenterology 148:1383,2015(肝臓がん)
Kimura H et al.:Cancer Immunol immunother.64:51,2015(肺がん)
これらの論文は、前回と外シリーズより抜粋して掲載したエビデンスレベル(国立がんセンター)のII(2番目に高いレベル)に相当します。
今回は、その内、肝臓がん論文及びその追試論文を紹介いたします。
Takayama T et al.: Lancet 356:802 ,2000 →こちら
Adoptive immunotherapy to lower postsurgical recurrence rates of hepatocellular carcinoma: a randomised traial
株式会社 リンフォテックWebサイトより抜粋
Lee JH et al.: Gastroenterology 148:1383,2015 →こちら
Adjuvant immunotherapy with autologous cytokine-induced killer cells for hepatocellular carcinoma.
Full Text →こちら
尚、韓国において、この両論文にある免疫細胞療法は、Green Cross Cell Corp.の肝臓がんに対する活性化自己リンパ球療法として食品薬品安全省MFDS(旧KFDA)の医薬品としての承認を取得しております。
2018年3月に閣議決定された「第3期がん対策推進計画」において、手術療法、放射
線療法、薬物療法に加えて、初めて免疫療法が明確に位置付けられた。第2分野別施
策と個別目標2.患者本位のがん医療の実現(2)がんの手術療法、放射線療法、薬
物療法及び免疫療法の充実の項(エ)科学的根拠を有する免疫療法についてのくだりが
それである。
また、大野智大阪大学准教授が、朝日新聞の医療情報サイト「アピタル」で医療・健
康情報を連載されておりますが、その中でEBM(Evidence Based Medicine)につ
いて、「科学的根拠に基づいた医療(EBM)は、「科学的根拠」「臨床現場の状
況・環境」「医療者の技術・経験を含む専門性」「患者の意向・行動(価値観)」の
4要素を考慮したより良い患者ケアに向けた意思決定を行うための行動指針」と定義
されております。大野先生は、同時に、「何が何でも患者の希望通りに治療すること
がEBMと言っているのではなく、医師の決定においては、患者に正確な情報が提示
され、患者自身が、その情報を十分に理解していることが大前提である」と述べられ
ております。
他方で、患者自身ががんについての理解を深めることの重要性を理解してもなかなか
適切な情報 にたどり着けない現実の難しさも存在致します。「無作為抽出による比較
対象試験」(RCT)の重要性を認識しつも、多くの患者の経験、置かれた状況から、
その限界 も理解する必要があるように思います。
この患者会のHP,FBでは、そうした環境を念頭に、関連情報の発信を心がけてお
りますが、免疫細胞療法を支える論文について採りあげられることが少ないことに鑑
み、上述の科学的根拠ついて、「がん治療新時代vol13」に掲載されている後藤重則
順天堂大学客員教授、滉志会 理事長、瀬田クリニックグループ統括院長による免疫療
法Q &A5(Q&Aシリーズの5回目)の「免疫細胞療法治療にはエビデンスがなく、
治療効果が証明されていないと言 われていますが、本当でしょうか」を紹介すると同
時に、そ の中に ある論文を順次紹介いたします。
今回は、がん治療新時代WEB がん免疫療法Q&A5を掲載します。→こちら
その中に掲載されているエビデンスレベルの7段階表(国立がん研究センター情報サー
ビス「診療支援」参照)を今後掲載する論文の位置を示すものとして使用する観点か
ら抜粋すると以下の通りです。
<概要>
「免疫の力でがんを治す患者の会」第4回市民セミナーin金沢
日時: 平成30年7月15日(日) 13:15〜16:30 (開場:13:00)
場所: 北國新聞20階ホール
金沢市南町2番1号 TEL.076-260-3504
(定員180名)
主催: 「免疫の力でがんを治す患者の会」
後援:石川県、金沢市、石川県医師会、金沢市医師会、金沢大学、北信がんプロ、
北國銀行、北國新聞社、金沢ケーブルテレビネット、ラジオかなざわ、
ラジオこまつ、ラジオななお
参加料:無料
<プログラム>
<応募方法>
下記を明記の上、ハガキ、FAX、Eメールにてご応募ください。
① お名前(ふりがな) ② 郵便番号 ③ 住所 ④ 電話番号 ⑤ Emailアドレス ⑥ ご同伴者がいる場合はその人数及びお名前
⑦茶話会ご参加の有無
※お申込み受付後、事前に聴講券をお送りしますので、ご住所・ご連絡先はお間違えのないようお願い致します。
※参加費は無料です
お問い合わせは、0120-960-186(無料)へ。
<応募宛先>
・ハガキの場合:
〒920-0934 金沢市宝町13番1号 金沢大学付属病院敷地内
医療法人社団 金沢先進医学センター 担当:宮本・平野
・FAXの場合: 076-260-8828
・Eメールの場合: meneki@kadmedic.jp
患者の会へのお問い合わせは、03-6280-7131(平日10:00~16:00)へ
パンフレット兼FAXお申込書(PDF形式)
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