お知らせ

新型コロナでがん患者さんが注意すべきこと

カテゴリー:お知らせ,事務局ブログ 2020.04.07

新型コロナウィルスの感染が日々拡大しており、いまだ日本では感染ピークの兆しが見えません。
ニュースでも騒がれているとおり、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県で緊急事態宣言が発令されることとなりました。
8日(火)午前0時から1ヶ月程度の見込みだそうです。

一部のがん治療を行う医療機関での感染も広がっています。築地の国立がん研究センター中央病院では医師・看護師数名が感染して、現在新規の患者さんの受け入れを中止しています(14日から受入再開を発表)し、がん診療連携拠点病院である慶應義塾大学病院でも院内での感染拡大が報道されています。

がんはそもそも高齢者に多い病気ですし、抗がん剤や手術などで免疫力・体力が落ちている患者さんにとって、感染リスクが高まっている医療機関に行くことは怖い状況です。とはいえ、がんの治療を遅らせたり中止することは難しいですし、外出自粛であっても、通院などは勝手に中止したりせずに、主治医の判断をあおいで行動するようにしなければなりません。

そんな中で、がん患者や家族は何に注意し、どう対応したらよいのか。
がん患者さんやご家族を支援する日本対がん協会で、がん研有明病院院内感染対策部の羽山先生に聞いたインタビューが3月下旬に公開されています。

 

要点を抜粋すると、

 

●がん患者は健康な人に比べると重症化するリスクは高そう。

●がんによって免疫の機能や臓器の状態が悪くなっていることの影響が推測される。

●化学療法中の方は注意が必要。中には長期に免疫力を下げる薬もある。

●手術後数年たって、経過も落ち着いているサバイバーの方はリスクは高くないと思われる。

●怖がるべきことは怖がって、怖がり過ぎないことも大事。

●「3密」の場所はしっかり避ける。

●人と接さない野外を散歩するなどは、運動習慣をなくさないためにもおこなっていい。

●マスクは他の人に飛沫を飛ばさないようにする効果なので、人のいない場所では必ずしも必要ない。

●よく寝て食事をしっかり取り、生活習慣を保つことが免疫を下げないためにも大事。

●経過観察など急いで行く必要がなければ、外来に行くのを少し延期することはよい。しっかりフォローしなければならない時期だと危険もあるので、主治医判断を仰ぐ。

 

とのこと。
がん患者さんが本当に新型コロナのリスクが高いかどうかは、データが少ないため明確にはわかっていないとのことですが、やはり注意は必要だと思います。

とはいえ、暗くなって引きこもるのも精神的にもよくありません。よく睡眠をとって、できるだけ美味しいものを食べ、たまに軽く体も動かして免疫力を保ち、がんもコロナも乗り越えましょう。

 

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