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新型コロナ患者が治療薬なしで治る理由

カテゴリー:お知らせ,事務局ブログ 2021.02.26

 

免疫力アップのイメージ

 

2021年現在、新型コロナウイルス により、世の中は大きく動きました。

緊急事態宣言も2020年、2021年と2年連続で発令され、世界規模のパンデミック状態がまだ継続中です。

 

ネット上では、「インフルエンザのときと同じ」というような発言する人もいますが、
当然インフルエンザと新型コロナウイルスは同じではありません。

しかし、人類はこれまでの歴史のなかで、このような感染症の大流行を数多く乗り越えてきました。

 

感染症を乗り越えることができたのは、多くの場合、薬によってではなく、私たち人間の体に備わった「自然治癒力」によってです。

 

今回の新型コロナウイルスについても、感染したとしても基本的に重傷者以外には薬は処方されません。安静に過ごすうち、大部分の人は自然に快復します。

私の知人も、年末にコロナに感染して病院に入院したものの、薬は処方されず、高熱が出た時以外は解熱剤も飲まないように言われたそうです。

 

つまり、新型コロナウイルスでさえも、多くの場合は自然治癒するのです。
といっても、体内のウイルスが勝手に自然消滅するわけでもありません。

 

では、どのようにウイルスが消えていくのでしょうか?

 

ウイルスを排除し、自然治癒に導くのは、私たちのもつ「免疫の働き」のおかげです。

「免疫」は、「病気または「疫」から免れる」または「一度かかった病気には、抵抗力がついて二度とかからない」といった意味で使われます。日常的に「〇〇の免疫がない」というような比喩としての表現を使う方も多いのではないでしょうか。

 

一方で学問上の免疫の定義は、「非自己(自分以外)と自己(自分自身)を区別し「『非自己』を速やかに処理する仕組み」とされています。
これだと、ちょっと意味がわかりにくいですよね 。

簡潔にわかりやすくすると、免疫とは「病気の元となるものを攻撃し、排除する機能(働き)」を指します。「病気のもと」というのが、体の外部から侵入した病原菌や毒素、そしてウィルスに感染した細胞などのことです。体の中で発生したがん細胞なども、ここでいう病気のもとに含まれます。

 

免疫の主な働きは次の6つになります。

  • 感染からの予防……ウイルスや病原菌などからの感染を防止
  • 異物などを識別……異物かどうかを判断する・本来の自分と違うものを区別
  • 抗体を量産……病原体に対抗する抗体をつくる
  • がんなどの予防……がん細胞などの異常な細胞の発生を監視し、攻撃、排除する
  • 老化や病気の予防……新陳代謝を活性化。機能低下や細胞組織の老化、破壊などを阻止
  • 健康の維持……疲労回復。病気や傷の回復、治癒

 

自然治癒するためには、治癒の妨げになるウィルスや病原菌を排除しなければいけません。
たとえば、細菌やウイルスに侵されのどが痛くなった場合、薬を使わなくとも、免疫の働きによって細菌やウイルスは攻撃され排除されます。
すると、そのうちのどの痛みはなくなり、粘膜も再生され、徐々に元に戻っていくでしょう。

 

このように、病原体や異常な細胞を攻撃し、排除するのが自然治癒力のなかにおける「免疫」なのです。

 

【参考図書】
後藤重則医師, 家族を守る免疫入門, KAWADE夢文庫,2020.

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